3次方程式・不等式証明・積分方程式・絶対値関数

【問題】

問題1 (5点)

3次方程式 $2x^3 – 9px^2 + 12p^2x – 20p^2 = 0$ が異なる3つの実数解をもつとき、定数 $p$ の値の範囲を求めよ。


問題2

$x \geq 0$ のとき、不等式 $x^2 + 3 > 3x$ が成り立つことを証明せよ。


問題3

方程式 $x^3 – 12x + 5 – a = 0$ が異なる2個の正の解と1個の負の解をもつとき、定数 $a$ の値の範囲を求めよ。


問題4

等式 $f(x) = 3x^2 – x \int_0^2 f(t)\,dt + 2$ を満たす関数 $f(x)$ を求めよ。


問題5

等式 $\int_0^x f(t)\,dt = x^3 – 3x^2 + x + a$ を満たす関数 $f(x)$ と定数 $a$ の値を求めよ。


問題6 (12点)

関数 $f(x) = |x^2 – 1| + 2x + 2$ が描く曲線を $C$ とする。

(1) (4点) $f(x)$ の最小値と、そのときの $x$ の値を求めよ。

(2) (3点) 曲線 $C$ 上の点 $(0, f(0))$ における曲線 $C$ の接線を $l$ とする。この接線 $l$ の方程式を求めよ。

(3) (5点) 直線 $l$ と曲線 $C$ で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。


まずは自分の力で解いてみてください。解けそうなものから手をつけてみましょう。

いまから解説します。自分の力で解きましたか?


【解説と解答】6問の完全解説

導入

この6問は、数学I・IIの 2次関数・微分法・積分法 の重要テーマをカバーしています。

  • 3次方程式の解の個数・配置(問題1・3):グラフと $x$ 軸の交点、極値の符号がカギ
  • 不等式の証明(問題2):移項→平方完成で「正の形」に
  • 積分方程式(問題4・5):定積分=定数、または微積分の基本定理
  • 絶対値関数(問題6):場合分けで微分・積分

それぞれの核心を押さえて、順に解説していきます。


使う武器(公式・定理)

3次方程式の解の個数

異なる3つの実数解をもつ $\Leftrightarrow$ 極大値 $> 0$ かつ 極小値 $< 0$

平方完成・平方の非負性

2次式は平方完成で「(平方)+(定数)」の形に。平方は $0$ 以上。

定積分は定数

$\int_a^b f(t)\,dt$ は $x$ を含まない定数。文字で置き換える。

微積分の基本定理

$\frac{d}{dx} \int_a^x f(t)\,dt = f(x)$。上端が $x$ のとき、微分すると被積分関数の $t$ を $x$ に変えたものになる。

絶対値の外し方

$x^2 – 1 \geq 0$($x \leq -1$ または $x \geq 1$)で $|x^2 – 1| = x^2 – 1$、$x^2 – 1 < 0$($-1 < x < 1$)で $|x^2 – 1| = 1 – x^2$

既習の方はこのセクションを読み飛ばしてOKです。


問題1:3次方程式が異なる3つの実数解をもつ条件

$f(x) = 2x^3 – 9px^2 + 12p^2x – 20p^2$ とおく。

$f'(x) = 6(x – p)(x – 2p)$ より極值点は $x = p$, $x = 2p$。$p > 0$ のとき $x = p$ で極大、$x = 2p$ で極小。

$$ f(p) = 5p^2(p – 4), \quad f(2p) = 4p^2(p – 5) $$

極大値 $> 0$ かつ 極小値 $ 4$ かつ $p < 5$。$p < 0$ のときは極大・極小とも負になり不適。

答: $4 < p < 5$


問題2:不等式 $x^2 + 3 > 3x$ の証明

移項すると $x^2 – 3x + 3 > 0$ を示せばよい。

平方完成:$x^2 – 3x + 3 = \left(x – \frac{3}{2}\right)^2 + \frac{3}{4}$

$\left(x – \frac{3}{2}\right)^2 \geq 0$ より、$\left(x – \frac{3}{2}\right)^2 + \frac{3}{4} \geq \frac{3}{4} > 0$。よって $x \geq 0$ のとき $x^2 + 3 > 3x$ が成り立つ。(証明終)


問題3:3次方程式が2正1負の解をもつ条件

$f(x) = x^3 – 12x + 5 – a$ とおく。$f'(x) = 3(x – 2)(x + 2)$ より極大は $x = -2$、極小は $x = 2$。

$$ f(-2) = 21 – a, \quad f(0) = 5 – a, \quad f(2) = -11 – a $$

負の解1個:$(-\infty, -2)$ で1回交わるために $f(-2) > 0$ $\Rightarrow$ $a < 21$

正の解2個:$f(0) > 0$ かつ $f(2) < 0$ $\Rightarrow$ $a -11$

答: $-11 < a < 5$


問題4:積分方程式 $f(x) = 3x^2 – x\int_0^2 f(t)\,dt + 2$

$k = \int_0^2 f(t)\,dt$ とおく。$f(x) = 3x^2 – kx + 2$。

$k = \int_0^2 (3t^2 – kt + 2)\,dt = \left[t^3 – \frac{k}{2}t^2 + 2t\right]_0^2 = 12 – 2k$

$k = 12 – 2k$ より $k = 4$。したがって $f(x) = 3x^2 – 4x + 2$。

答: $f(x) = 3x^2 – 4x + 2$


問題5:定積分の等式から $f(x)$ と $a$ を求める

両辺を $x$ で微分:微積分の基本定理より $f(x) = 3x^2 – 6x + 1$。

$x = 0$ を代入:左辺 $\int_0^0 f(t)\,dt = 0$、右辺 $a$ より $a = 0$。

答: $f(x) = 3x^2 – 6x + 1$、$a = 0$


問題6:絶対値関数の最小値・接線・面積

場合分け

  • $x \leq -1$ または $x \geq 1$:$f(x) = (x + 1)^2$
  • $-1 < x < 1$:$f(x) = -x^2 + 2x + 3$

(1) 最小値

$x = -1$ で最小値 $0$

(2) 接線

$x = 0$ は $-1 < x < 1$ の区間。$f(0) = 3$、$f'(0) = 2$ より接線は $y = 2x + 3$

(3) 面積

直線と曲線の交点は $x = -\sqrt{2}$, $0$, $\sqrt{2}$。$-\sqrt{2} \leq x \leq \sqrt{2}$ で直線が上。

$$ S = \int{-\sqrt{2}}^{-1} (2 – x^2)\,dx + \int{-1}^{1} x^2\,dx + \int_{1}^{\sqrt{2}} (2 – x^2)\,dx = \frac{8(\sqrt{2} – 1)}{3} $$

答: (1) 最小値 $0$($x = -1$)(2) $y = 2x + 3$ (3) $S = \frac{8(\sqrt{2} – 1)}{3}$


【まとめ】6問のポイント一覧

問題 テーマ ポイント
1 3次方程式・解の個数 極大値 $> 0$ かつ 極小値 $< 0$
2 不等式の証明 移項→平方完成→正の形
3 3次方程式・解の配置 $f(-2)$, $f(0)$, $f(2)$ の符号
4 積分方程式 定積分=定数でおく
5 定積分の等式 両辺を微分→$x = 0$ で定数決定
6 絶対値関数 場合分け→各区間で微分・積分

【解き直しのすすめ】

6問はそれぞれ独立したパターンです。苦手な問題から解き直し、「なぜその条件になるか」「なぜその式変形をするか」を自分の言葉で説明できるようにしてください。

明日、何も見ずにこの6問が解けるかテストしてみてください。それが本当の実力です。


【最強の暗記法:絞り込みリコールシート】

□ 問題:3次方程式が異なる3つの実数解をもつ条件は?

□ 答:極大値 $> 0$ かつ 極小値 $< 0$


□ 問題:問題1で $p > 0$ のとき、$x = p$ は極大か極小か?

□ 答:$f”(p) = -6p < 0$ より極大


□ 問題:問題1の答え $p$ の範囲は?

□ 答:$4 < p < 5$


□ 問題:不等式 $x^2 + 3 > 3x$ の証明で、移項後の式は?

□ 答:$x^2 – 3x + 3 > 0$


□ 問題:$x^2 – 3x + 3$ を平方完成すると?

□ 答:$\left(x – \frac{3}{2}\right)^2 + \frac{3}{4}$


□ 問題:3次方程式が2正1負の解をもつとき、$f(0)$ の符号は?

□ 答:$f(0) > 0$(正の解2個のため)


□ 問題:問題3の答え $a$ の範囲は?

□ 答:$-11 < a < 5$


□ 問題:定積分 $\int_0^2 f(t)\,dt$ は $x$ に依存するか?

□ 答:依存しない。定数なので文字でおける


□ 問題:積分方程式で定数 $k$ とおいたときの基本手順は?

□ 答:$f(x)$ を $k$ で表す→代入して $k$ の方程式→解いて $f(x)$ に戻す


□ 問題:問題4の答え $f(x)$ は?

□ 答:$f(x) = 3x^2 – 4x + 2$


□ 問題:$\int_0^x f(t)\,dt = g(x)$ から $f(x)$ を求める方法は?

□ 答:両辺を $x$ で微分(微積分の基本定理)


□ 問題:定数 $a$ を求めるには、積分の下端を代入する理由は?

□ 答:$\int_a^a f(t)\,dt = 0$ となり、右辺から $a$ が求まるから


□ 問題:問題5の答え $f(x)$ と $a$ は?

□ 答:$f(x) = 3x^2 – 6x + 1$、$a = 0$


□ 問題:$|x^2 – 1|$ の場合分けの境界は?

□ 答:$x = \pm 1$。$x \leq -1$ または $x \geq 1$ で $x^2 – 1$、$-1 < x < 1$ で $1 – x^2$


□ 問題:$f(x) = |x^2 – 1| + 2x + 2$ の最小値とそのときの $x$ は?

□ 答:最小値 $0$、$x = -1$


□ 問題:問題6の接線 $l$ の方程式は?

□ 答:$y = 2x + 3$


□ 問題:問題6の面積 $S$ の値は?

□ 答:$\frac{8(\sqrt{2} – 1)}{3}$


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人に教えることで、自分の理解も深まります。苦手な問題を友達に説明するつもりで解き直してみてください。説明できたら、それは本物の理解です。

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