よくあるつまずき
ここは多くの生徒がつまずくところです。
- 授業で「これは弱塩基だから〜」と先生に言われるけれど、 そもそも何が強酸で何が弱塩基なのか区別がつかない 。
- $\text{NaCl}$ をもとの酸と塩基に戻すと $\text{NaOH}$ と $\text{HCl}$ になる、と言われても、 なぜそうなるのか、どうやって化学式を出すのかわからない 。
この問題集では、まず 強酸・弱酸・強塩基・弱塩基の見分け方 を詳しく解説します。「なぜ強酸になるのか?」「覚え方はないのか?」という疑問にも答えます。解説をしっかり読んでから、 全20問 の練習に取りかかりましょう。
強酸・弱酸・強塩基・弱塩基 完全解説(化学基礎)
そもそも「酸」と「塩基」って何?
まず、言葉の意味を確認しましょう。
酸(さん) とは、水に溶けると 水素イオン $\text{H}^+$ を出す物質のことです。
$$ \text{HCl} \rightarrow \text{H}^+ + \text{Cl}^- $$
$\text{HCl}$(塩酸)は水に溶けると $\text{H}^+$ を出します。だから 酸 です。
塩基(えんき) とは、水に溶けると 水酸化物イオン $\text{OH}^-$ を出す物質のことです。
$$ \text{NaOH} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{OH}^- $$
$\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)は水に溶けると $\text{OH}^-$ を出します。だから 塩基 です。
ここまでは大丈夫ですか?次が大事なところです。
「強い」「弱い」って何が違う?── 電離のはなし
酸や塩基を水に溶かすと、イオンに分かれます。
この「イオンに分かれること」を 電離(でんり) といいます。
ここで重要なのが、 どれだけの割合がイオンに分かれるか = 電離度(でんりど) です。
| 電離度 | イメージ | |
|---|---|---|
| 強酸・強塩基 | ほぼ 1(≒ 100%) | 分子がほぼ 全部 バラバラになる |
| 弱酸・弱塩基 | とても 小さい | 分子の ごく一部 しかバラバラにならない |
たとえるなら、こういうイメージです。
- 強酸 = 氷を熱湯に入れる → 全部溶ける 。戻らない。一方通行。
- 弱酸 = 砂糖を少しずつ冷たい水に入れる → 一部は溶ける けど、 一部は溶け残る 。溶けたり戻ったりを繰り返す。
化学式で書くと、矢印の向きが変わります。
強酸の電離(一方通行の矢印 →)
$$ \text{HCl} \rightarrow \text{H}^+ + \text{Cl}^- $$
$\rightarrow$ は「右にしか進まない=完全に電離する」という意味です。
弱酸の電離(両方向の矢印 ⇌)
$$ \text{CH}_3\text{COOH} \rightleftharpoons \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}^+ $$
$\rightleftharpoons$ は「行ったり来たりする=一部しか電離しない」という意味です。
つまり、 「強い」=ほぼ100%電離する 、 「弱い」=一部しか電離しない 。これが「強」と「弱」の正体です。
化学基礎で覚えるべきリスト
ここが一番大事です。 覚えるのは合計たったの7つだけ です。
強酸は 3つだけ
| 化学式 | 名前 |
|---|---|
| $\text{HCl}$ | 塩酸(えんさん) |
| $\text{H}_2\text{SO}_4$ | 硫酸(りゅうさん) |
| $\text{HNO}_3$ | 硝酸(しょうさん) |
この3つ以外の酸は、すべて弱酸です。
強塩基は 4つだけ
| 化学式 | 名前 |
|---|---|
| $\text{NaOH}$ | 水酸化ナトリウム |
| $\text{KOH}$ | 水酸化カリウム |
| $\text{Ca(OH)}_2$ | 水酸化カルシウム |
| $\text{Ba(OH)}_2$ | 水酸化バリウム |
この4つ以外の塩基は、すべて弱塩基です。
判断の方法はシンプルです。
- その物質が「強酸3つ」「強塩基4つ」に 入っているか 確認する
- 入っていれば → 強い 、 入っていなければ → 弱い
これだけです。 「引き算方式」 で考えましょう。リストにないものは全部「弱い」のです。
なぜ強酸は「強い」のか?
では、なぜ $\text{HCl}$・$\text{H}_2\text{SO}_4$・$\text{HNO}_3$ だけが特別に「強い」のでしょうか?
理由は 2つ あります。
理由①:$\text{H}^+$ が離れやすい(結合が切れやすい)
強酸の分子では、 $\text{H}$(水素)と残りの部分をつないでいる 結合が弱い のです。
水に入れると、水分子の力で簡単に結合が切れて、$\text{H}^+$ が飛び出します。
理由②:残ったイオンが安定している
$\text{H}^+$ が離れたあとに残るイオン( 陰イオン )が非常に安定しています。
| 強酸 | $\text{H}^+$ が離れたあと | 安定な理由 |
|---|---|---|
| $\text{HCl}$ | $\text{Cl}^-$ | $\text{Cl}$ は電気陰性度が高く、$-$ の電荷を安定して保てる |
| $\text{H}_2\text{SO}_4$ | $\text{SO}_4^{2-}$ | $-$ の電荷が4つの $\text{O}$ に分散して安定する |
| $\text{HNO}_3$ | $\text{NO}_3^-$ | $-$ の電荷が3つの $\text{O}$ に分散して安定する |
安定なイオンは「元に戻ろう」としません。
だから 一方通行(→) で、完全に電離するのです。
まとめると:
結合が切れやすい + 残ったイオンが安定 = 完全に電離する = 強酸
なぜ弱酸は「弱い」のか?
弱酸は、強酸とは 逆の性質 を持っています。
理由①:$\text{H}^+$ が離れにくい(結合が切れにくい)
弱酸の分子では、$\text{H}$ と残りの部分をつなぐ結合が強酸ほど弱くありません。
水に入れても、結合がなかなか切れないのです。
理由②:残ったイオンが不安定
$\text{H}^+$ が離れたあとに残るイオンが安定ではないので、すぐに $\text{H}^+$ を取り戻そうとします。
つまり、 電離した分子と、元に戻った分子が共存 する状態になります。
$$ \text{CH}_3\text{COOH} \rightleftharpoons \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}^+ $$
これが「両方向の矢印(⇌)」の意味です。
行ったり来たりして、 一部しか電離しない 。だから 弱酸 なのです。
代表的な弱酸をいくつか見てみましょう。
| 化学式 | 名前 | ポイント |
|---|---|---|
| $\text{CH}_3\text{COOH}$ | 酢酸(さくさん) | お酢の成分。弱酸の代表格 |
| $\text{H}_2\text{CO}_3$ | 炭酸(たんさん) | 炭酸水のシュワシュワ。不安定で分解しやすい |
| $\text{H}_2\text{S}$ | 硫化水素(りゅうかすいそ) | 温泉の匂いの成分 |
| $\text{HF}$ | フッ化水素酸 | ガラスを溶かすほど腐食性が強いが、電離度は小さい |
$\text{HF}$(フッ化水素酸)は注意が必要です。 「危険=強酸」ではありません 。電離度が小さいので 弱酸 に分類されます。「強い・弱い」は「危険かどうか」ではなく、 「電離するかどうか」 で決まります。
なぜ強塩基は「強い」のか?
強塩基の理解は、強酸よりもシンプルです。
強塩基は全部 「金属の水酸化物」 という形をしています。
$$ \text{NaOH}, \quad \text{KOH}, \quad \text{Ca(OH)}_2, \quad \text{Ba(OH)}_2 $$
これらは 固体のときから、すでにイオンでできています 。
たとえば $\text{NaOH}$ の固体は、$\text{Na}^+$ と $\text{OH}^-$ が イオン結合 で規則正しく並んだ結晶です。
水に溶かすと、このイオン結合が水分子の力でほどけて、$\text{Na}^+$ と $\text{OH}^-$ がバラバラになります。
$$ \text{NaOH} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{OH}^- $$
もともとイオンだったものが水に散らばるだけなので、 ほぼ100%電離 します。
では、なぜこの4つだけが強塩基なのでしょうか?
共通点は「金属の種類」です。
| 金属 | 周期表のグループ | 特徴 |
|---|---|---|
| $\text{Na}$(ナトリウム) | 1族(アルカリ金属) | 陽イオンになりやすい |
| $\text{K}$(カリウム) | 1族(アルカリ金属) | 陽イオンになりやすい |
| $\text{Ca}$(カルシウム) | 2族(アルカリ土類金属) | 陽イオンになりやすい |
| $\text{Ba}$(バリウム) | 2族(アルカリ土類金属) | 陽イオンになりやすい |
アルカリ金属 と アルカリ土類金属 は、電子を手放して陽イオンになりやすい性質があります。
そのため、水酸化物にすると $\text{OH}^-$ を しっかり放出 して、完全に電離します。
強塩基 = アルカリ金属 or アルカリ土類金属の水酸化物
このパターンを知っておくと、丸暗記しなくても理解で覚えられます。
なぜ弱塩基は「弱い」のか?
弱塩基の代表は $\text{NH}_3$(アンモニア)です。
$\text{NH}_3$ をよく見てください。化学式の中に $\text{OH}$ が含まれていません 。
つまり、$\text{NH}_3$ 自体は $\text{OH}^-$ を持っていないのです。
では、どうやって塩基として働くのでしょうか?
$\text{NH}_3$ は水に溶けると、 水から $\text{H}^+$ を奪い取って $\text{OH}^-$ を発生させます。
$$ \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} \rightleftharpoons \text{NH}_4^+ + \text{OH}^- $$
ただし、この反応は 一部しか進みません 。
$\text{NH}_3$ の大部分は $\text{NH}_3$ のまま水中に存在しています。
だから 弱塩基 なのです。
ほかの弱塩基の例も見ておきましょう。
| 化学式 | 名前 | 弱塩基である理由 |
|---|---|---|
| $\text{NH}_3$ | アンモニア | $\text{OH}^-$ を持たず、水との反応も一部だけ |
| $\text{Cu(OH)}_2$ | 水酸化銅(II) | 水にほとんど溶けないため、$\text{OH}^-$ が出にくい |
| $\text{Fe(OH)}_3$ | 水酸化鉄(III) | 水にほとんど溶けないため、$\text{OH}^-$ が出にくい |
| $\text{Al(OH)}_3$ | 水酸化アルミニウム | 水にほとんど溶けないため、$\text{OH}^-$ が出にくい |
$\text{Cu}$(銅)、$\text{Fe}$(鉄)、$\text{Al}$(アルミニウム)などの 遷移金属 や 両性金属 の水酸化物は、水に溶けにくいので電離しにくく、 弱塩基 になります。
まとめると:
強塩基 = アルカリ金属・アルカリ土類金属の水酸化物(溶けて完全に電離する)
弱塩基 = それ以外(溶けにくい or 一部しか電離しない)
酸の中に強さの順番はあるの?
はい、 あります 。
ただし、化学基礎では 「強酸か弱酸か」の2択 で答えられれば十分です。
参考として、酸の強さの順番を紹介しておきます。
強酸の中での順番(強い順):
$$ \text{HClO}_4 > \text{HI} > \text{HBr} > \text{HCl} > \text{H}_2\text{SO}_4 > \text{HNO}_3 $$
$\text{HClO}_4$(過塩素酸)が最も強い酸です。
ただし化学基礎では $\text{HClO}_4$、$\text{HI}$、$\text{HBr}$ は扱わないので、 $\text{HCl}$・$\text{H}_2\text{SO}_4$・$\text{HNO}_3$ の3つだけ 覚えれば大丈夫です。
弱酸の中での順番(強い順):
$$ \text{HF} > \text{CH}_3\text{COOH} > \text{H}_2\text{CO}_3 > \text{H}_2\text{S} $$
弱酸の中にも強弱はありますが、化学基礎では「弱酸」とだけわかればOKです。
化学基礎では「強い or 弱い」の2択で判断すればよい。順番まで覚える必要はありません。
塩基の中に強さの順番はあるの?
はい、塩基にも 順番はあります 。
強塩基の中での順番(強い順):
$$ \text{Ba(OH)}_2 > \text{KOH} > \text{NaOH} > \text{Ca(OH)}_2 $$
ただし、強塩基はどれも ほぼ完全に電離する ので、化学基礎の計算では差を気にする必要はありません。
弱塩基の中にも強弱はありますが、化学基礎では知らなくて大丈夫です。
こちらも「強い or 弱い」の2択で判断すればOKです。
暗記法まとめ ── これだけ覚えればOK
覚え方をいくつか紹介します。自分に合う方法を使ってください。
方法①:数で覚える(いちばんシンプル)
- 強酸 = 3つだけ 、 強塩基 = 4つだけ
- 合計たった7つ を覚えれば、あとは全部「弱い」
- テストで迷ったら「強い方のリストに入っているか?」をチェックするだけ
方法②:語呂合わせ
強酸3つ ──「えん・りゅう・しょう」
- 塩 酸(えん)・ 硫 酸(りゅう)・ 硝 酸(しょう)
- 頭文字をつなげて 「塩硫硝(えんりゅうしょう)」
- 「 演習しよう(えんしゅうしよう)! 」と語感が似ています。「演習しよう!強い酸は3つだけ!」と唱えましょう
強塩基4つ ──「ナ・カ・カ・バ」
- $\text{Na}$( ナ トリウム)・$\text{K}$( カ リウム)・$\text{Ca}$( カ ルシウム)・$\text{Ba}$( バ リウム)
- 頭文字をつなげて 「ナカカバ」
- 「 中(なか)のカバ 」=水酸化物のカバ(動物のカバ)をイメージしましょう
- 「中のカバは強い!」と覚えると、強塩基4つの金属をすぐ思い出せます
方法③:パターンで覚える
- 強酸 = $\text{HCl}$、$\text{H}_2\text{SO}_4$、$\text{HNO}_3$ → この3つは教科書に 必ず出てくる有名な酸 です。もう何度も授業で見ているはずです
- 強塩基 = アルカリ金属(1族:Na, K) と アルカリ土類金属(2族:Ca, Ba) の水酸化物 → 周期表の 左端 にある金属の水酸化物が強塩基
方法④:引き算方式(最終手段)
「強いもの」を覚えて、 それ以外は全部弱い と判断する。
| 質問 | 判断 |
|---|---|
| $\text{HCl}$、$\text{H}_2\text{SO}_4$、$\text{HNO}_3$ のどれかですか? | → 強酸 |
| 上の3つ以外の酸ですか? | → 弱酸 |
| $\text{NaOH}$、$\text{KOH}$、$\text{Ca(OH)}_2$、$\text{Ba(OH)}_2$ のどれかですか? | → 強塩基 |
| 上の4つ以外の塩基ですか? | → 弱塩基 |
これが最もシンプルで確実な方法です。迷ったらこのフローチャートに戻りましょう。
全体まとめ
| 強い | 弱い | |
|---|---|---|
| 酸 | $\text{HCl}$・$\text{H}_2\text{SO}_4$・$\text{HNO}_3$ の 3つだけ | それ以外($\text{CH}_3\text{COOH}$、$\text{H}_2\text{CO}_3$、$\text{H}_2\text{S}$ など) |
| 塩基 | $\text{NaOH}$・$\text{KOH}$・$\text{Ca(OH)}_2$・$\text{Ba(OH)}_2$ の 4つだけ | それ以外($\text{NH}_3$、$\text{Cu(OH)}_2$ など) |
| 見分け方 | ほぼ 100%電離 する(→) | 一部しか電離しない (⇌) |
| 理由 | 結合が切れやすい+残ったイオンが安定(酸)、イオン結晶が溶ける(塩基) | 結合が切れにくい(酸)、溶けにくい or 水との反応が不完全(塩基) |
塩をもとの酸と塩基に分解する方法(化学基礎)
問題に入る前に、もうひとつ大事なことを解説します。
塩(えん)とは何か?
塩(えん) とは、 酸と塩基が中和反応をしてできた物質 のことです。
$$ \text{酸} + \text{塩基} \rightarrow \text{塩} + \text{H}_2\text{O} $$
たとえば:
$$ \text{HCl} + \text{NaOH} \rightarrow \text{NaCl} + \text{H}_2\text{O} $$
$\text{NaCl}$(食塩)は、$\text{HCl}$(酸)と $\text{NaOH}$(塩基)の中和反応でできた 塩(えん) です。
塩をもとの酸と塩基に戻す3ステップ
中和反応を 逆にたどれば 、もとの酸と塩基がわかります。
やり方は次の 3ステップ です。
| ステップ | やること | 例($\text{NaCl}$ の場合) |
|---|---|---|
| ① | 塩をイオンに分ける | $\text{NaCl} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{Cl}^-$ |
| ② | 陽イオン($+$)に $\text{OH}^-$ をくっつける → 塩基 | $\text{Na}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NaOH}$ |
| ③ | 陰イオン($-$)に $\text{H}^+$ をくっつける → 酸 | $\text{H}^+ + \text{Cl}^- \rightarrow \text{HCl}$ |
なぜこの方法でうまくいくのでしょうか?
- 塩基はもともと 金属イオン($+$)+ $\text{OH}^-$ の形をしています → だから陽イオンに $\text{OH}^-$ をつければ塩基に戻る
- 酸はもともと $\text{H}^+$ + 陰イオン($-$) の形をしています → だから陰イオンに $\text{H}^+$ をつければ酸に戻る
この方法を使えば、どんな塩でも もとの酸と塩基 を導き出せます。
ここまでの解説を踏まえて、問題に挑戦してみましょう。
練習問題(全20問)
1
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{HCl}$(塩酸)
2
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)
3
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{HNO}_3$(硝酸)
4
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{CH}_3\text{COOH}$(酢酸)
5
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{H}_2\text{CO}_3$(炭酸)
6
次の物質は強酸・弱酸のどちらですか。
$\text{H}_2\text{S}$(硫化水素)
7
次の物質は強塩基・弱塩基のどちらですか。
$\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)
8
次の物質は強塩基・弱塩基のどちらですか。
$\text{KOH}$(水酸化カリウム)
9
次の物質は強塩基・弱塩基のどちらですか。
$\text{Ca(OH)}_2$(水酸化カルシウム)
10
次の物質は強塩基・弱塩基のどちらですか。
$\text{NH}_3$(アンモニア)
11
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$\text{NaCl}$(塩化ナトリウム)
12
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$\text{CH}_3\text{COONa}$(酢酸ナトリウム)
13
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$\text{NH}_4\text{Cl}$(塩化アンモニウム)
14
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$\text{Na}_2\text{SO}_4$(硫酸ナトリウム)
15
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$\text{CaCl}_2$(塩化カルシウム)
16
次の塩をもとの酸と塩基に分けなさい。それぞれの化学式を答えなさい。
$(\text{NH}_4)_2\text{SO}_4$(硫酸アンモニウム)
17
次の塩の水溶液は酸性・中性・塩基性のどれですか。もとの酸と塩基を考えて答えなさい。
$\text{NaCl}$(塩化ナトリウム)
18
次の塩の水溶液は酸性・中性・塩基性のどれですか。もとの酸と塩基を考えて答えなさい。
$\text{CH}_3\text{COONa}$(酢酸ナトリウム)
19
次の塩の水溶液は酸性・中性・塩基性のどれですか。もとの酸と塩基を考えて答えなさい。
$\text{NH}_4\text{Cl}$(塩化アンモニウム)
20
次の塩の水溶液は酸性・中性・塩基性のどれですか。もとの酸と塩基を考えて答えなさい。
$\text{K}_2\text{CO}_3$(炭酸カリウム)
解くときのポイント(化学基礎 酸・塩基の強弱判定と塩の分解のコツ)
- 強酸は3つだけ覚える :$\text{HCl}$(塩酸)・$\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)・$\text{HNO}_3$(硝酸)。この3つ以外の酸はすべて 弱酸 。
- 強塩基は4つだけ覚える :$\text{NaOH}$・$\text{KOH}$・$\text{Ca(OH)}_2$・$\text{Ba(OH)}_2$。この4つ以外の塩基はすべて 弱塩基 。
- 塩をもとに戻す3ステップ :①塩をイオンに分ける → ②陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける(→ 塩基) → ③陰イオンに $\text{H}^+$ をつける(→ 酸)。
- 塩の水溶液の性質 :「強い方が勝つ」と覚える。強酸+強塩基の塩 → 中性 、弱酸+強塩基の塩 → 塩基性 、強酸+弱塩基の塩 → 酸性 。
解答解説(化学基礎 強酸・弱酸・強塩基・弱塩基の判定と塩の分解)
問1 の解説
$\text{HCl}$(塩酸)は 強酸 です。
化学基礎で覚えるべき 強酸 は、次の 3つだけ です。
- $\text{HCl}$(塩酸)
- $\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)
- $\text{HNO}_3$(硝酸)
この3つは水に溶けるとほぼ 100%電離 します。
つまり、水の中で $\text{H}^+$ をすべて放出します。
$$ \text{HCl} \rightarrow \text{H}^+ + \text{Cl}^- $$
矢印が 一方向(→) なのがポイントです。
「戻らない=完全に電離する」ので 強酸 です。
まずは 「強酸は塩酸・硫酸・硝酸の3つだけ」 と覚えましょう。
問2 の解説
$\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)は 強酸 です。
問1で覚えた強酸3つのうちの1つです。
$$ \text{H}_2\text{SO}_4 \rightarrow 2\text{H}^+ + \text{SO}_4^{2-} $$
水中でほぼ完全に電離するので 強酸 です。
問3 の解説
$\text{HNO}_3$(硝酸)は 強酸 です。
強酸3つの最後の1つです。
$$ \text{HNO}_3 \rightarrow \text{H}^+ + \text{NO}_3^- $$
ここまでで、 強酸は $\text{HCl}$・$\text{H}_2\text{SO}_4$・$\text{HNO}_3$ の3つだけ と確認できました。
これ以外の酸が出てきたら、すべて 弱酸 と判断してOKです。
問4 の解説
$\text{CH}_3\text{COOH}$(酢酸)は 弱酸 です。
酢酸は強酸3つ($\text{HCl}$・$\text{H}_2\text{SO}_4$・$\text{HNO}_3$)に入っていません。
だから 弱酸 です。
弱酸は水に溶けても 一部しか電離しない のが特徴です。
$$ \text{CH}_3\text{COOH} \rightleftharpoons \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}^+ $$
矢印が 両方向(⇌) になっていますね。
「行ったり戻ったりする=完全には電離しない」ので 弱酸 です。
問5 の解説
$\text{H}_2\text{CO}_3$(炭酸)は 弱酸 です。
強酸3つに入っていないので、 弱酸 と判断します。
炭酸水のシュワシュワを思い浮かべてください。
炭酸は不安定で、水中で一部しか電離しません。
$$ \text{H}_2\text{CO}_3 \rightleftharpoons \text{H}^+ + \text{HCO}_3^- $$
問6 の解説
$\text{H}_2\text{S}$(硫化水素)は 弱酸 です。
強酸3つに入っていないので 弱酸 です。
$$ \text{H}_2\text{S} \rightleftharpoons \text{H}^+ + \text{HS}^- $$
ここまでのまとめ:
- 強酸 = $\text{HCl}$、$\text{H}_2\text{SO}_4$、$\text{HNO}_3$ の3つだけ
- それ以外の酸 =すべて 弱酸
問7 の解説
$\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)は 強塩基 です。
化学基礎で覚えるべき 強塩基 は、次の 4つだけ です。
- $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)
- $\text{KOH}$(水酸化カリウム)
- $\text{Ca(OH)}_2$(水酸化カルシウム)
- $\text{Ba(OH)}_2$(水酸化バリウム)
覚え方のコツがあります。
$\text{Na}$ と $\text{K}$ は アルカリ金属 、$\text{Ca}$ と $\text{Ba}$ は アルカリ土類金属 です。
つまり、 「アルカリ金属とアルカリ土類金属の水酸化物」が強塩基 です。
$\text{NaOH}$ は水中でほぼ完全に電離します。
$$ \text{NaOH} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{OH}^- $$
矢印が 一方向(→) なので 強塩基 です。
問8 の解説
$\text{KOH}$(水酸化カリウム)は 強塩基 です。
強塩基4つのうちの1つです。
$$ \text{KOH} \rightarrow \text{K}^+ + \text{OH}^- $$
$\text{K}$ はアルカリ金属なので、その水酸化物 $\text{KOH}$ は 強塩基 です。
問9 の解説
$\text{Ca(OH)}_2$(水酸化カルシウム)は 強塩基 です。
強塩基4つのうちの1つです。
$$ \text{Ca(OH)}_2 \rightarrow \text{Ca}^{2+} + 2\text{OH}^- $$
$\text{Ca}$ はアルカリ土類金属なので、その水酸化物は 強塩基 です。
ここまでで、強塩基4つのうち3つが出ました。
残りの1つは $\text{Ba(OH)}_2$(水酸化バリウム)です。忘れずに覚えておきましょう。
問10 の解説
$\text{NH}_3$(アンモニア)は 弱塩基 です。
強塩基4つ($\text{NaOH}$・$\text{KOH}$・$\text{Ca(OH)}_2$・$\text{Ba(OH)}_2$)に入っていません。
だから 弱塩基 です。
アンモニアは水に溶けると一部だけが反応して $\text{OH}^-$ を出します。
$$ \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} \rightleftharpoons \text{NH}_4^+ + \text{OH}^- $$
矢印が 両方向(⇌) なので、完全には電離しません。
だから 弱塩基 です。
ここまでのまとめ:
- 強塩基 = $\text{NaOH}$、$\text{KOH}$、$\text{Ca(OH)}_2$、$\text{Ba(OH)}_2$ の4つだけ
- それ以外の塩基 =すべて 弱塩基
問11 の解説
$\text{NaCl}$(塩化ナトリウム)をもとの酸と塩基に分解してみましょう。
まず、 塩(えん) とは何かを思い出しましょう。
塩は、 酸と塩基が中和反応をしてできたもの です。
$$ \text{酸} + \text{塩基} \rightarrow \text{塩} + \text{H}_2\text{O} $$
つまり、中和反応を 逆にたどれば 、もとの酸と塩基がわかります。
やり方は 3ステップ です。
ステップ1:塩をイオンに分ける
$$ \text{NaCl} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{Cl}^- $$
$\text{NaCl}$ は $\text{Na}^+$(ナトリウムイオン)と $\text{Cl}^-$(塩化物イオン)に分かれます。
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をくっつける → 塩基ができる
$$ \text{Na}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NaOH} $$
$\text{Na}^+$ に $\text{OH}^-$ をくっつけると $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)になります。
これがもとの 塩基 です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をくっつける → 酸ができる
$$ \text{H}^+ + \text{Cl}^- \rightarrow \text{HCl} $$
$\text{Cl}^-$ に $\text{H}^+$ をくっつけると $\text{HCl}$(塩酸)になります。
これがもとの 酸 です。
答え :もとの酸は $\text{HCl}$(塩酸)、もとの塩基は $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)
確認してみましょう。
$$ \text{HCl} + \text{NaOH} \rightarrow \text{NaCl} + \text{H}_2\text{O} $$
たしかに $\text{HCl}$ と $\text{NaOH}$ が中和反応すると $\text{NaCl}$ ができますね。
この 「①イオンに分ける → ②陽イオンに $\text{OH}^-$ → ③陰イオンに $\text{H}^+$」 の3ステップを、次の問題でも繰り返し練習していきましょう。
問12 の解説
$\text{CH}_3\text{COONa}$(酢酸ナトリウム)をもとの酸と塩基に分解します。
ステップ1:イオンに分ける
$$ \text{CH}_3\text{COONa} \rightarrow \text{Na}^+ + \text{CH}_3\text{COO}^- $$
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$$ \text{Na}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NaOH} $$
もとの塩基は $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$$ \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}^+ \rightarrow \text{CH}_3\text{COOH} $$
もとの酸は $\text{CH}_3\text{COOH}$(酢酸)です。
答え :もとの酸は $\text{CH}_3\text{COOH}$(酢酸・ 弱酸 )、もとの塩基は $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム・ 強塩基 )
問13 の解説
$\text{NH}_4\text{Cl}$(塩化アンモニウム)をもとの酸と塩基に分解します。
ステップ1:イオンに分ける
$$ \text{NH}_4\text{Cl} \rightarrow \text{NH}_4^+ + \text{Cl}^- $$
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$\text{NH}_4^+$ に $\text{OH}^-$ をつけると $\text{NH}_4\text{OH}$ になりますが、これは $\text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O}$ と同じです。
$$ \text{NH}_4^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} $$
もとの塩基は $\text{NH}_3$(アンモニア)です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$$ \text{H}^+ + \text{Cl}^- \rightarrow \text{HCl} $$
もとの酸は $\text{HCl}$(塩酸)です。
答え :もとの酸は $\text{HCl}$(塩酸・ 強酸 )、もとの塩基は $\text{NH}_3$(アンモニア・ 弱塩基 )
問14 の解説
$\text{Na}_2\text{SO}_4$(硫酸ナトリウム)をもとの酸と塩基に分解します。
ステップ1:イオンに分ける
$$ \text{Na}_2\text{SO}_4 \rightarrow 2\text{Na}^+ + \text{SO}_4^{2-} $$
$\text{Na}^+$ が 2個 出てくることに注意しましょう。
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$$ \text{Na}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NaOH} $$
もとの塩基は $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$\text{SO}_4^{2-}$ は 2価の陰イオン なので、$\text{H}^+$ を 2個 つけます。
$$ 2\text{H}^+ + \text{SO}_4^{2-} \rightarrow \text{H}_2\text{SO}_4 $$
もとの酸は $\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)です。
答え :もとの酸は $\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸・ 強酸 )、もとの塩基は $\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム・ 強塩基 )
ポイント:イオンの価数に注目しましょう。$\text{SO}_4^{2-}$ のように価数が2のイオンには、$\text{H}^+$ や $\text{OH}^-$ を2個つけます。
問15 の解説
$\text{CaCl}_2$(塩化カルシウム)をもとの酸と塩基に分解します。
ステップ1:イオンに分ける
$$ \text{CaCl}_2 \rightarrow \text{Ca}^{2+} + 2\text{Cl}^- $$
$\text{Ca}^{2+}$ は 2価の陽イオン 、$\text{Cl}^-$ が 2個 出てきます。
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$\text{Ca}^{2+}$ は2価なので、$\text{OH}^-$ を 2個 つけます。
$$ \text{Ca}^{2+} + 2\text{OH}^- \rightarrow \text{Ca(OH)}_2 $$
もとの塩基は $\text{Ca(OH)}_2$(水酸化カルシウム)です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$$ \text{H}^+ + \text{Cl}^- \rightarrow \text{HCl} $$
もとの酸は $\text{HCl}$(塩酸)です。
答え :もとの酸は $\text{HCl}$(塩酸・ 強酸 )、もとの塩基は $\text{Ca(OH)}_2$(水酸化カルシウム・ 強塩基 )
問16 の解説
$(\text{NH}_4)_2\text{SO}_4$(硫酸アンモニウム)をもとの酸と塩基に分解します。
これは少し複雑ですが、やることは同じ3ステップです。
ステップ1:イオンに分ける
$$ (\text{NH}_4)_2\text{SO}_4 \rightarrow 2\text{NH}_4^+ + \text{SO}_4^{2-} $$
$\text{NH}_4^+$ が 2個 、$\text{SO}_4^{2-}$ が 1個 です。
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$$ \text{NH}_4^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} $$
もとの塩基は $\text{NH}_3$(アンモニア)です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$\text{SO}_4^{2-}$ は2価なので、$\text{H}^+$ を2個つけます。
$$ 2\text{H}^+ + \text{SO}_4^{2-} \rightarrow \text{H}_2\text{SO}_4 $$
もとの酸は $\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸)です。
答え :もとの酸は $\text{H}_2\text{SO}_4$(硫酸・ 強酸 )、もとの塩基は $\text{NH}_3$(アンモニア・ 弱塩基 )
問17 の解説
$\text{NaCl}$(塩化ナトリウム)の水溶液の性質を考えます。
まず、$\text{NaCl}$ をもとの酸と塩基に分解しましょう(問11と同じです)。
- もとの酸:$\text{HCl}$(塩酸)→ 強酸
- もとの塩基:$\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)→ 強塩基
強酸 と 強塩基 の組み合わせです。
「強い方が勝つ」ルールで考えると、どちらも同じ「強」なので、引き分けです。
だから水溶液は 中性 になります。
答え :中性 (強酸+強塩基の塩だから)
覚え方:
| もとの酸 | もとの塩基 | 水溶液の性質 |
|---|---|---|
| 強酸 | 強塩基 | 中性 |
| 弱酸 | 強塩基 | 塩基性 |
| 強酸 | 弱塩基 | 酸性 |
問18 の解説
$\text{CH}_3\text{COONa}$(酢酸ナトリウム)の水溶液の性質を考えます。
もとの酸と塩基に分解します(問12と同じです)。
- もとの酸:$\text{CH}_3\text{COOH}$(酢酸)→ 弱酸
- もとの塩基:$\text{NaOH}$(水酸化ナトリウム)→ 強塩基
弱酸 と 強塩基 の組み合わせです。
「強い方が勝つ」ルールで、 強塩基 の方が強いです。
だから水溶液は 塩基性 になります。
答え :塩基性 (弱酸+強塩基の塩だから)
なぜ塩基性になるのか、もう少し詳しく説明します。
水溶液中で $\text{CH}_3\text{COO}^-$ が水と反応して $\text{OH}^-$ が生じます。
$$ \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}_2\text{O} \rightleftharpoons \text{CH}_3\text{COOH} + \text{OH}^- $$
$\text{OH}^-$ が増えるので、水溶液は 塩基性 を示します。
これを 塩の加水分解 といいます。
問19 の解説
$\text{NH}_4\text{Cl}$(塩化アンモニウム)の水溶液の性質を考えます。
もとの酸と塩基に分解します(問13と同じです)。
- もとの酸:$\text{HCl}$(塩酸)→ 強酸
- もとの塩基:$\text{NH}_3$(アンモニア)→ 弱塩基
強酸 と 弱塩基 の組み合わせです。
「強い方が勝つ」ルールで、 強酸 の方が強いです。
だから水溶液は 酸性 になります。
答え :酸性 (強酸+弱塩基の塩だから)
水溶液中で $\text{NH}_4^+$ が水と反応して $\text{H}^+$ が生じます。
$$ \text{NH}_4^+ + \text{H}_2\text{O} \rightleftharpoons \text{NH}_3 + \text{H}_3\text{O}^+ $$
$\text{H}_3\text{O}^+$(= $\text{H}^+$)が増えるので、水溶液は 酸性 を示します。
問20 の解説
$\text{K}_2\text{CO}_3$(炭酸カリウム)の水溶液の性質を考えます。
まず、もとの酸と塩基に分解しましょう。
ステップ1:イオンに分ける
$$ \text{K}_2\text{CO}_3 \rightarrow 2\text{K}^+ + \text{CO}_3^{2-} $$
ステップ2:陽イオンに $\text{OH}^-$ をつける
$$ \text{K}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{KOH} $$
もとの塩基は $\text{KOH}$(水酸化カリウム)→ 強塩基 です。
ステップ3:陰イオンに $\text{H}^+$ をつける
$\text{CO}_3^{2-}$ は2価なので、$\text{H}^+$ を2個つけます。
$$ 2\text{H}^+ + \text{CO}_3^{2-} \rightarrow \text{H}_2\text{CO}_3 $$
もとの酸は $\text{H}_2\text{CO}_3$(炭酸)→ 弱酸 です。
弱酸 と 強塩基 の組み合わせです。
「強い方が勝つ」ルールで、 強塩基 の方が強いです。
答え :塩基性 (弱酸+強塩基の塩だから)
一緒に頑張る仲間へ
ここまで20問すべてを解ききったあなたは、もう「これは強酸?弱酸?」と聞かれてもすぐに答えられるはずです。塩を元の酸と塩基に分解する3ステップも、手が勝手に動くようになっていませんか?
もし周りに「酸と塩基の強弱がわからない…」「塩の分解ってどうやるの…」と困っているクラスメイトがいたら、このページの URL を LINE で送ってあげてください。それだけで、友達の「なんとなくモヤモヤ」が「あ、そういうことか!」に変わるかもしれません。
さらにおすすめなのは、友達に 自分の言葉で 「強酸は3つだけだよ」「塩はイオンに分けて考えるんだよ」と教えてあげること。実は「人に教える」のが一番記憶に残る勉強法です。自分の言葉で説明できたら、その単元は本物の理解になっています。