等比数列の2乗の和と b n = a n a n + 1 b n ​ =a n ​ a n+1 ​ の和

【問題】

265 初項 $a_1$ 、公比 $r$ が正の数である等比数列 ${a_n}$ について、$a_2 = 6$ 、$a_5 = 48$ が成り立っている。

このとき、$a_1 = \boxed{\text{ア}}$ 、$r = \boxed{\text{イ}}$ である。

したがって、$a_1^2 + a_2^2 + a_3^2 + \cdots + a_n^2 = \boxed{\text{ウ}}$ となる。

$b_n = an a{n+1}$ とすると数列 ${b_n}$ も公比 $\boxed{\text{エ}}$ の等比数列となり、$b_1 + b_2 + b_3 + \cdots + b_n = \boxed{\text{オ}}$ である。

(同志社大)★★


まずは自力で解いてみよう。「2乗の和」は新しい等比数列の和として扱える。$b_n = an a{n+1}$ の公比も、指数の関係から導ける。


【解説と解答】等比数列の2乗の和と積の数列

導入:等比数列の「2乗」と「隣同士の積」の性質

この問題のポイントは2つだ。

  1. $a_k^2$ の列:$a_k = a_1 r^{k-1}$ だから $a_k^2 = a_1^2 r^{2(k-1)}$ 。つまり $a_1^2, a_2^2, \ldots$ は初項 $a_1^2$ 、公比 $r^2$ の等比数列になる。
  2. $b_n = an a{n+1}$:$b_n = a_1 r^{n-1} \cdot a_1 r^n = a_1^2 r^{2n-1}$ だから、${b_n}$ も等比数列で、公比は $r^2$ になる。

どちらも「公比が $r^2$ の等比数列」に帰着する。


使う武器(公式)

  • 等比数列の一般項:$a_n = a_1 \cdot r^{n-1}$
  • 等比数列の和($r \neq 1$):$S_n = a_1 \cdot \frac{r^n – 1}{r – 1}$
  • 2つの項から初項・公比を求める:$a_m / a_k = r^{m-k}$ を利用

ア・イ:$a_1$ と $r$ を求める

与えられていること:$a_2 = 6$ 、$a_5 = 48$

思考のプロセス:$a_2 = a_1 r$ 、$a_5 = a_1 r^4$ だから、比をとると $r^3$ だけが残る。

$$ \frac{a_5}{a_2} = \frac{a_1 r^4}{a_1 r} = r^3 \quad \Rightarrow \quad r^3 = \frac{48}{6} = 8 \quad \Rightarrow \quad r = 2 \ (\because r > 0) $$

$$ a_1 = \frac{a_2}{r} = \frac{6}{2} = 3 $$

答:ア $a_1 = 3$ 、 $r = 2$


ウ:$a_1^2 + a_2^2 + \cdots + a_n^2$ を求める

思考のプロセス:$a_k^2 = a_1^2 r^{2(k-1)}$ だから、$a_1^2, a_2^2, \ldots$ は初項 $a_1^2 = 9$ 、公比 $r^2 = 4$ の等比数列。$r^2 \neq 1$ なので、

$$ \sum_{k=1}^{n} a_k^2 = a_1^2 \cdot \frac{(r^2)^n – 1}{r^2 – 1} = 9 \cdot \frac{4^n – 1}{4 – 1} = 3(4^n – 1) $$

答:ウ $3(4^n – 1)$


エ・オ:${b_n}$ の公比と和を求める

思考のプロセス:$b_n = an a{n+1} = a_1 r^{n-1} \cdot a_1 r^n = a_1^2 r^{2n-1}$ だから、

$$ \frac{b_{n+1}}{b_n} = \frac{a_1^2 r^{2n+1}}{a_1^2 r^{2n-1}} = r^2 = 4 $$

よって ${b_n}$ は公比 $r^2 = 4$ の等比数列。

$b_1 = a_1 a_2 = 3 \times 6 = 18$ だから、

$$ b_1 + b_2 + \cdots + b_n = 18 \cdot \frac{4^n – 1}{4 – 1} = 6(4^n – 1) $$

答:エ 公比 $4$ 、 $6(4^n – 1)$


【最強の暗記法:絞り込みリコールシート】

□ 問題:等比数列 ${a_n}$ の各項を2乗した数列 $a_1^2, a_2^2, \ldots$ はどんな数列になるか?

□ 答:初項 $a_1^2$ 、公比 $r^2$ の等比数列。$a_k^2 = a_1^2 r^{2(k-1)}$ だから。


□ 問題:$b_n = an a{n+1}$ とおいたとき、${b_n}$ の公比は $r$ の何乗か?

□ 答:$r^2$ 。$b_n = a_1^2 r^{2n-1}$ だから、隣り合う項の比は $r^2$ 。


□ 問題:$a_2$ と $a_5$ がわかっているとき、公比 $r$ を求めるにはどうするか?

□ 答:$a_5 / a_2 = r^3$ を利用する。項番号の差が3だから、$r^3$ が求まる。


□ 問題:等比数列の和の公式で、公比が $r^2$ のとき、分母は $r^2 – 1$ になる。$r = 2$ のとき、$r^2 – 1$ はいくつか?

□ 答:$3$ 。$r^2 – 1 = 4 – 1 = 3$ 。


□ 問題:$b_n = an a{n+1}$ で、$an$ と $a{n+1}$ の指数を足すと $r$ の何乗になるか?

□ 答:$r^{2n-1}$ 。$a_n = a1 r^{n-1}$ 、$a{n+1} = a_1 r^n$ の積だから、$a_1^2 r^{2n-1}$ 。


□ 問題:$a_1^2 + a_2^2 + \cdots + a_n^2$ を求める際、「新しい等比数列」として扱うとき、その初項と公比は?

□ 答:初項 $a_1^2$ 、公比 $r^2$ 。$a_k^2 = a_1^2 (r^2)^{k-1}$ と書けるから。


□ 問題:同志社大のこの問題で、ウとオの答えがどちらも $4^n – 1$ を含む理由は?

□ 答:どちらも公比 $r^2 = 4$ の等比数列の和だから。係数だけが異なる(ウは $3$ 、オは $6$ )。


□ 問題:$b_1 = a_1 a_2$ を、$a_1$ と $r$ で表すと?

□ 答:$a_1 \cdot a_1 r = a_1^2 r$ 。$a_1 = 3$ 、$r = 2$ のとき $b_1 = 9 \times 2 = 18$ 。


【まとめ】

  • 等比数列の2乗の和:$a_1^2, a_2^2, \ldots$ は公比 $r^2$ の等比数列。和は $a_1^2 \cdot \frac{(r^2)^n – 1}{r^2 – 1}$ 。
  • $b_n = an a{n+1}$:${b_n}$ も公比 $r^2$ の等比数列。$b_n = a_1^2 r^{2n-1}$ と表せる。
  • 2つの項 $a_k$ と $a_m$ がわかれば、$a_m / a_k = r^{m-k}$ から公比を求められる。

【解き直しのすすめ】

「2乗の和」と「隣同士の積」が、どちらも公比 $r^2$ の等比数列になる理由を、指数の計算で確認しておくとよい。公式を覚えるだけでなく、「なぜそうなるか」を言語化できると、応用が効く。

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