【問題】
次の条件を満たすように、定数 $m$ の値の範囲を定めよ。
(1) 2次関数 $y=x^2+mx-m$ のグラフが $x$ 軸と共有点をもたない。 (2) 2次関数 $y=x^2+mx+1$ のグラフが $x$ 軸と異なる2点を共有する。
【解答】
- (1) $-4 < m < 0$
- (2) $m < -2, \quad 2 < m$
導入
こんにちは、スマスクです! この記事では、2次関数のグラフとx軸の共有点の個数に関する問題について解説します。 「共有点をもたない」とか「異なる2点を共有する」といった条件は、グラフの形をイメージしつつ、判別式 $D$ を使って数式で処理するのが鉄則です。 判別式の符号がどうなるのか、一緒に整理していきましょう!
各問題の解説
考え方のポイント
2次関数 $y=ax^2+bx+c$ のグラフとx軸の共有点の個数は、2次方程式 $ax^2+bx+c=0$ の判別式 $D=b^2-4ac$ の符号で決まります。
- 共有点が2個 $\iff$ $D > 0$
- 共有点が1個(接する) $\iff$ $D = 0$
- 共有点がない $\iff$ $D < 0$
(1) x軸と共有点をもたない条件
詳しい解説: グラフがx軸と共有点をもたないということは、対応する2次方程式 $x^2+mx-m=0$ が実数解をもたないということです。 したがって、条件は $D < 0$ となります。
ステップ1:判別式 $D$ を計算する 2次方程式 $x^2+mx-m=0$ において、 $a=1, b=m, c=-m$ です。 $$D = m^2 – 4(1)(-m)$$ $$= m^2 + 4m$$
ステップ2:不等式 $D < 0$ を解く 条件より、 $$m^2 + 4m < 0$$ 因数分解します。 $$m(m+4) < 0$$ この2次不等式を解くと、 $$-4 < m < 0$$
答え: $-4 < m < 0$
(2) x軸と異なる2点を共有する条件
詳しい解説: グラフがx軸と異なる2点を共有するということは、対応する2次方程式 $x^2+mx+1=0$ が異なる2つの実数解をもつということです。 したがって、条件は $D > 0$ となります。
ステップ1:判別式 $D$ を計算する 2次方程式 $x^2+mx+1=0$ において、 $a=1, b=m, c=1$ です。 $$D = m^2 – 4(1)(1)$$ $$= m^2 – 4$$
ステップ2:不等式 $D > 0$ を解く 条件より、 $$m^2 – 4 > 0$$ 因数分解します。 $$(m+2)(m-2) > 0$$ この2次不等式を解くと、 $$m < -2, \quad 2 < m$$
答え: $m < -2, \quad 2 < m$
判別式と共有点のまとめ
- 2次関数のグラフとx軸の共有点の問題は、判別式 $D$ の符号を調べれば解決します。
- 「共有点なし」なら $D < 0$、「異なる2点」なら $D > 0$ です。
- 計算の最後には2次不等式を解くことになるので、因数分解と範囲の取り方を間違えないように注意しましょう。
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